これからの展望をひらくことができた野尻湖発掘50周年記念行事(一日目・第Ⅰ部)

野尻湖発掘50周年記念行事 2011年10月1日(土)
第Ⅰ部  記念講演会・記念祝賀会

10月1日と2日に、信濃町総合会館にて、野尻湖発掘50周年記念行事が行われました。野尻湖発掘は、1961年に発掘の準備が行われ、1962年に第1次発掘が実施されました。氷河時代の人類と自然環境のかかわりを、解明するという大きな研究テーマをもち、全国の野尻湖発掘調査団友の会と専門グループによって、発掘の運営と研究が進められてきました。

100年の計で進めてきた野尻湖発掘ですが、50年という折り返し点をむかえ、歴史を振り返り、今後の発掘の見通しを得るために、記念事業を企画したところ、120名の参加で、盛大に記念講演・式典を開催することができました。

第1部では50年の野尻湖発掘のほとんどを参加してきた酒井潤一調査団顧間と小林忠夫調査団顧間に、50年の歴史を振り返り、野尻湖発掘で何がわかってきたのか、野尻湖方式という市民参加のユニークな発掘の方式がどのようにつくりあげてきたのか、ということを中心に話をしていただきました。

酒井顧問からは、最新の野尻湖発掘の研究成果をわかりやすくお話していただき、これからの発掘によせる大きな期待を熱く語っていただきました。小林顧問からは、自分自身の半世紀を野尻湖発掘の歴史と重ねあわせてユーモアたくみにお話していただきました。長く野尻湖発掘に参加してきた方でも、お二人の講演で、野尻湖発掘の魅力を再認識することができのではないかと思います。

記念式典では、赤羽貞幸団長のあいさつのあと、松木重博信濃町町長、服部宏昭県会議員、松木昭一信濃町議会議長、竹内均野尻区長からあいさつをいただきました。みなさん、これからの発掘で大きな成果があがることにたいへんな期待を寄せておりました。また、調査団から感謝状が信濃町と野尻区に贈られました。記念祝賀会では、竹内康則教育委員長から乾杯のあいさつのあと、野尻湖発掘50周年のお祝いとして、インドネシアの超国宝ともいえるジャワ原人(ホモ・エレクトゥス)の頭骨化石(ピテカントロプスPⅧもしくはサンギラン17とも)のレプリカが、インドネシア地質調査センターのアジス博士より、寄贈され、その紹介がありました。とても貴重な人類化石のレプリカです。

記念祝賀会では、なつかしい顔ぶれがそろい、地元のみなさんと調査団とが協力して行ってきた発掘の歴史が、参加者のみなさんから語られ、いきあいあいのうちに1日目が終了しました。2日日に講演を行なった韓国の李起吉教授も、野尻湖発掘にたいへん関心を持たれた様子で、ぜひ韓国で紹介したい、と語っておりました。

野尻湖発掘は、古生物学者の井尻正二氏が「まずは掘ってみよう」と提唱して、参加70人というささやかな体制から始まり、昭和50 年の第6 次発掘では、参加3,672 人を
数えるまでになりました。(写真は第1 次発掘の様子)